作業手順のルール確認と、実行結果の選択的保存
POLESTAR Automationには、ネットワーク機器へのExpectスクリプト実行時のルール点検機能と実行結果の保存可否の選択機能があります。この機能を使い、作業手順のルール確認と必要な結果だけを選択して保存することで、ネットワーク機器運用の品質を向上させることができます。
各Expectスクリプト行でルール点検ができる機能
ネットワーク機器に実行する各行のExpectスクリプトの返り値に対し、事前に設定するルールと比較する機能です。
この機能を利用することで、変更した設定値など正しく設定しているかどうかを簡単に確認することができます。
【ルール点検例】
ルール点検内容 :スタティックルーティングの確認
比較演算子 :「contains」を選択
比較値 :「指定の宛先アドレス/マスク/ゲートウェイ」を入力
失敗処理 :チェックする(比較演算を行う)
結果保存 :チェックする(結果を保存する)
図1 Expectスクリプト ルール点検設定
【比較演算子の条件式】
図2 比較演算子の条件式
下記の条件式より選択できます。
① contains :比較値の文字例が含まれる
② not contains :比較値の文字例が含まれない
③ starts with :最初の文字列が比較値で始まっている
④ ends with :最後の文字列が比較値で終わっている
⑤ 選択しない :比較演算を行わない場合
【ルール点検のジョブ結果】
ネットワーク機器にネットワークスクリプトジョブを実行した結果です。
1台のネットワーク機器は、正しくスタティックルーティングが設定されており、もう1台は、正しく設定されていないことが分かります。
図3 ルール点検のジョブ結果
クリックし内容を確認します。
図4 ジョブ結果詳細
エラー内容:Order(4)ーConditions Not Satisfied.
Order(4)は、4行目のExpectスクリプト実行結果にエラーがあることを示します。
ルール点検で入力した指定の 宛先アドレス/マスク/ゲートウェイが設定されていないことが確認できます。
各Expectスクリプト行で実行結果の保存可否を選択する機能
各行のExpectスクリプトの実行結果の保存可否を選択できる機能です。
不必要な結果を保存することなく、必要な結果のみを選択し保存することが可能です。
実行例 ①
全てのExpect行の結果保存をチェックし実行をします。
実行結果はExpect行の全ての実行コマンドの結果が表示されます。
図6 結果保存の実行結果
実行例 ②
「4行目:show running-config」のみ結果保存をチェックし、実行します。
実行結果はチェックした4行目の実行コマンドの結果が表示されます。
1~3行目の実行コマンドの結果保存がなくなり、必要な結果のみを表示します。
図8 結果保存の実行結果
このように、POLESTAR Automationには設定値が正しいかどうかの確認や、実行結果から不必要な内容をログに出力しないという選択的保存の設定ができ、作業の効率化を図ることができます。