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クラスタリング構成でサーバーを増設し、
管理対象デバイスを拡張する


POLESTAR Automationは、管理サーバー(Webサーバー)とDBサーバーから構成されています。

管理サーバーは、UI を介してユーザーからリクエストを受けた後、 DB とエージェント(またはエージェントレスで接続したデバイス)から情報を受け取り、ユーザーに提供します。また、ユーザーが登録したジョブを、設定したスケジュールに従って実行します。

管理サーバーの負荷は、デバイス数やDB サイズ、 実行するジョブ数が増加することで上昇します。このため、管理対象デバイス数が増えた場合、POLESTAR Automationの管理サーバーをクラスタリング構成で増設することで簡単に対応できます。

1.クラスタリング構成のメリット

複数の管理サーバーをクラスタリング構成でスケールアウトすることで、負荷の分散ができ、高可用性を実現できます。

クラスタリング構成を採用した場合でも、ユーザーはすべての管理サーバーに接続し、同じ画面で操作することができます。

POLESTAR Automationの管理サーバー構成
図1 POLESTAR Automationの管理サーバー構成

2.クラスタリング構成の構築

クラスタリングされたそれぞれの管理サーバーは、同じデータベースを利用しなければなりません。それぞれの管理サーバーから接続可能なファイルシステムは、「file_server.directory」に設定します。

また、クラスタリングされた管理サーバーは、互いに連結が可能でなければなりません。この場合、連結ポートはユーザーが接続するウェブポート(デフォルト:80)をそのまま使用します。管理サーバー間にファイアウォールがある場合、ウェブポートをファイアウォールから除く必要があります。

管理サーバーがクラスタリング環境で構築されている場合、各管理サーバーの状態を確認することができます。正常に動作している管理サーバーの情報は、このページに表示されます。このページに表示されていない管理サーバーについては、サーバダウンなどのエラーが発生している可能性があり、調査や対応が必要になります。現在接続しているマネージャーIDの場合、接続情報カラムに現在接続中の管理システムというメッセージが表示されます。

クラスタリング情報
図2 クラスタリング情報

3.管理サーバーのクラスタリング設定

管理サーバーをクラスタリング環境で構築するためには、それぞれの管理サーバーの「<install path&rt;/conf/config.properties 」ファイルを次のように設定します。

manager_id
説明:各管理サーバーのmanager_idが重複しないように設定しなければなりません。

cluster.is_clustered
説明:管理サーバーがクラスタリング環境で構成されている場合には「true」を設定します。

cluster.manager_group
説明:クラスタリングされた管理サーバーのグループ名。ネットワーク環境の制約のため、接続できるエージェントが限定される場合、管理サーバーのグループ名を付与しなければなりません。サーバプロパティのMANAGER_GROUP値に対応する管理サーバーが、該当サーバーのエージェント連結を担当します。

cluster.ip_address
説明:クラスタリングされた管理サーバー自身のIPアドレスを入力します。

cluster.remote_service_port
説明:クラスタリングされた管理サーバー自身のウェブポートを入力します。

cluster.is_broadcast_event
説明:管理サーバーのイベントを、他のクラスタリングされた管理サーバーに通知するかどうかの設定。イベントの種類は、作業開始/終了イベント、システムオブジェクトの追加/変更/削除イベントがあります。特別な理由が無ければ「true」で設定します。

4.まとめ

POLESTAR Automationは小さく始めて、大きく育てることができるのは、単に10ノードから始められるライセンス購入体系だけではなく、システム自体もクラスタリング構成で管理対象デバイスを追加できるためです。
現在、最大ユーザーは2万台以上のサーバーをクラスタリング構成で管理されている事例があり、大規模利用でも安心してお使いいただけます。


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