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標準レポーティングツールで定形報告を自動化


最近はサイバーセキュリティ対策の一環として、構成情報の収集に取り組む企業や組織が増えています。
構成情報の収集にとどまらず、様々な実行結果を定期的にログとして残したい、レポーティングさせたいというニーズは多く、運用自動化においてレポーティング機能は必要不可欠なものになりつつあります。
POLESTAR Automationには、サーバー、ネットワーク機器の構成管理やジョブの実行結果をレポーティングするための報告書機能が標準で提供されています。
目的に合わせて準備されたテンプレートを活用することで、簡単に報告書を作成することができますし、報告書を作成するタイミングや形式、送付する宛先を事前に指定しておけば、メールに添付して自動的に配信できます。

1.POLESTAR Automationで利用できる報告書基本テンプレート

現在、標準で用意されている報告書基本テンプレートは以下の4種類です。これらのテンプレートにパラメータの設定やカスタマイズを行うことで、欲しい形式で報告書を作成することが可能になります。

  1. スクリプトジョブ実行結果-ジョブ指定:対象スクリプトジョブ実行結果を出力するテンプレート
  2. サーバー構成情報:POLESTARに登録済みサーバーの構成情報を出力するテンプレート
  3. エージェントレスデバイスの構成情報:POLESTARに登録済みエージェントレスデバイスの構成情報を出力するテンプレート
  4. ネットワークデバイスの構成情報:POLESTARに登録済みネットワークデバイスの構成情報を出力するテンプレート
報告書基本テンプレートのメニュー画面
図1 報告書基本テンプレートのメニュー画面

2.報告書基本テンプレートの利用方法

それぞれの目的別基本テンプレートによって、設定内容が異なります。スクリプトジョブ実行結果テンプレートでは、任意のジョブIDを設定することで、さまざまなジョブの結果を出力できますし、構成情報のテンプレートでは、事前に決められた項目に基づいて一覧表を作成します。

2.1 スクリプトジョブ実行結果-ジョブ指定

指定したスクリプトジョブの結果を出力するためには、図2に示す必要事項を入力します。

報告書への必要事項設定
図2 報告書への必要事項設定

照会期間:生成する報告書の照会期間を選択します。最後の実行ジョブ、先月、今月、先週、今週、昨日、本日、過去30日、過去7日、過去24時間、過去12時間、過去6時間、過去3時間、過去1時間のいずれかで設定ができます。

パラメータの設定ではジョブ名かジョブIDのいずれかを設定します。
TARGET_SCRIPT_JOB_NAME:対象スクリプトジョブ名
SYSTEM_ID:対象スクリプトジョブの固有ID

例えば「IPアドレスの確認」という報告書を作成する場合、10130というジョブIDを設定したのが図3です。そして、その結果は図4のように表示されます。

スクリプトジョブ実行結果-ジョブ指定
図3 スクリプトジョブ実行結果-ジョブ指定
「IPアドレスの確認」ジョブの結果
図4 「IPアドレスの確認」ジョブの結果

2.2 サーバー構成情報

サーバーの構成情報を出力するためには、「サーバー構成情報」テンプレートを利用します。サーバー構成情報の場合は、以下の項目が図5のように出力されます。

出力項目は、お客様のご要望によりカスタマイズが可能です。

① サーバー名
② シリアルナンバー
③ IP
④ モデル名称
⑤ CPUモデル
⑥ CPUクロック(MHz)
⑦ 物理コア数
⑧ 論理コア数
⑨ メモリサイズ(KB)
⑩ ディスクサイズ(GB)
⑪ 全体 NIC数
⑫ NICタイプ(kbps)
⑬ 使用中のNIC数
⑭ OS種類
⑮ OS名称
⑯ OSパッチ レベル
⑰ OSカーネルビット
⑱ ElapsedDate(経過日数)
⑲ 最近再起動日時
⑳ PersistedDate(収集日)

図5 サーバー構成情報一覧表
図5 サーバー構成情報一覧表

これ以外にネットワーク機器の構成情報を出力する基本テンプレートもあり、以下のような項目が出力されます。

① デバイス名:ホスト名
② 説明:POLESTARのプロパティに登録されている概要
③ ベンダー
④ モデル
⑤ OSバージョン
⑥ シリアルナンバー
⑦ SysLocation:SWに設定されているロケーション情報
⑧ SysContact:SWに設定されている担当者情報
⑨ SysDescr:SWに設定されている外乗情報
⑩ SysUptime:最近再起動日時
⑪ SysObjectID:MIBのパス

3.定期的な報告書の作成

各報告書テンプレートにおいて、事前に必要事項を設定しておくことで報告書を自動作成して、メールによる配布が可能です。
自動配布するためには、以下の内容を設定しておきます。

定期的な報告書の作成
図6 報告書自動配布のための設定

→ 報告書タイトル:生成する報告書の名称を入力



→ 照会期間:生成する報告書の照会期間を選択

→ スケジュール:指定した周期で報告書を自動的に生成

→ 添付ファイル:報告書のファイル形式を設定



→ メール件名:報告書を転送するメールのタイトル

→ 対象ユーザ:ユーザ情報にメールが設定されている場合には、ユーザを選択



→ 直接入力:転送するメールアドレスを入力



→ パラメータ:検索する対象を入力

→ 報告書タイトル:生成する報告書の名称を入力
→ 照会期間:生成する報告書の照会期間を選択
→ スケジュール:指定した周期で報告書を自動的に生成
→ 添付ファイル:報告書のファイル形式を設定
→ メール件名:報告書を転送するメールのタイトル
→ 対象ユーザ:ユーザ情報にメールが設定されている場合には、ユーザを選択
→ 直接入力:転送するメールアドレスを入力
→ パラメータ:検索する対象を入力(4ページを参考にしてください。)

4.報告書機能を活用する

このように、標準の報告書作成機能を利用すれば、必要な報告書を、必要なフォーマットで、必要な時間に入手することができます。例えば、毎月の第一月曜日の朝8:30にメールで、Excel形式のサーバー構成情報一覧表を配布するということが簡単にできます。
POLESTAR Automationには、このほか差分チェックを行う監査ジョブや、点検ポリシーをベースとして「遵守」「違反」で結果を報告する点検ジョブなど、多彩な自動化機能があります。これらの実行結果も、基本テンプレートをうまく利用することで、報告書の自動作成が行なえます。
以上


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