わが社のテレワークと、IoTについて少し
ワイドテック プロダクト企画のYです。
前回のコラムは2月20日公開でしたので、2か月ちょっと空いてしまいましたが、COVID-19こと新型コロナウイルスが各方面に及ぼした影響は、その時点での予想をはるかに上回るものになってしまいました。
東京五輪を含め、多くのイベントが中止ないしは延期となり、非常事態宣言により「接触8割減」、「3密回避」が叫ばれる中、テレワーク(リモートワーク)も当たり前のものになりました。
わずか数か月ほどの間に、コロナ禍は仕事のやり方、あり方すら、物凄いスピードで変えてしまった気がしますね。2月の時点で時差出勤やテレワークなどを実施していた企業は既に相当数ありましたが、今ではIT企業や事務職の大半がそうなっていることでしょう。弊社も例外ではありません。
■電話転送系サービスの需要が急増
弊社が自社開発・提供している商品には、「ボイスワープ」など各電話会社の転送電話サービスの設定を自動的に切り替えたり、着信した電話を順次または複数回線一斉に鳴らして転送したりするサービスをラインナップしているクラウド型多機能電話転送サービス「転送録」や、前回このコラムでもご紹介した、監視システムなどと組み合わせてメールでは気付きにくい緊急連絡を電話を鳴らすことで通知する「急コール」など、いかにもこのご時世に求められそうな、電話関連のサービスが揃っています。
これらは別にテレワークの普及・拡散を意識して開発していたわけではないのですが、たまたま在宅勤務や緊急連絡に適したサービスがいくつもあったことで、各製品のWebサイト閲覧数、導入決定数ともに、想像を絶するレベルになっています。何より、担当チームのメンバーが非常に忙しい毎日を送ることになってしまいました。
電話に関することなので、問い合わせもメールよりは電話の方が多いですし、お客様の中には営業の直接訪問をご希望されておられる方も少なくないです。
しかし、「接触8割減」や「ソーシャル・ディスタンシング」などが叫ばれる中、お客様を直接訪問するのは難しくなってきてしまいました。そこで弊社で導入済みのMicrosoft 365(旧Office 365)に標準で含まれていながら、これまで活用されてこなかったMicrosoft Teamsを利用して遠隔セールスをやってみてはどうか、という話になったのです。
当初はおそらくどこでもそうであったように、懐疑的な意見も多かったのですが、今では各担当も、直接訪問の代わりにTeamsを用いた製品説明にすっかり慣れてしまったようです。
■商談のリモート化から、NetSupportによる全社テレワークへ
そんなわけで、弊社のテレワークはなし崩し的に始まってしまった部分もあったのですが、先の緊急事態宣言を機に、弊社でも出社人数の削減を図ることになり、全社で弊社20年の歴史上初めての在宅勤務制が導入となりました。
テレワークに利用するツールはTeamsと、2つの弊社取り扱い製品です。ひとつは先の転送録で、本社の電話を各営業担当者の社用携帯電話に転送します。
もうひとつは「NetSupport Manager」。これは自社開発ではなく英国産で、現在日本では弊社だけが取り扱っているソフトウェアです。弊社では販売代理店になる前から案件への組み込み等で20数年の利用歴があるのですが、自社で全社員が利用することになったのは初めてです。
平たく言えばWindowsの標準機能である「リモートデスクトップ接続」に似た、会社のWindows PCを自宅など社外のPCから操作できる、リモートコントロール・ソフトウェアです。
このNetSupportをテレワークに使う最大のメリットは、「ゲートウェイ」の存在です。会社のPCはプライベートIPで接続されたLAN上にあるのが普通で、自宅のPCもまた、ルーターなどの配下にあってLANでつながっていることでしょう。ざっくり言うと、ゲートウェイとは異なるLAN上にあるPCに、簡単に接続できる機能です。
異なるLAN上にある会社のPCに自宅から接続するには、会社のルーターの設定でポートフォワーディングを行ったり、そのポートをファイアウォールで開放したりと、手間が掛かります。VPNを使う方法もありますが、セキュリティに配慮しながらVPNの設定を全社展開するのは、かなりの労力を必要とします。VPNでテレワークを実施している会社は、以前からVPNが導入済みのところが大半だと思います。
弊社では、NetSupportの全社導入の方針を決めてから、実際にゲートウェイの社内構築と必要なソフトウェアの展開を終えるまでの所要期間は、3営業日程度でした。
実はこのコラムもNetSupportで、自宅から会社のPCに接続して書いているものです。会社のPCですので会社のファイルサーバーにもつながります。しかし、セキュリティ上の理由からファイルの転送はもちろん、クリップボードの利用も制限されています。そういうセキュリティ対策が簡単にできるのも、NetSupportならではですね。
電話転送やWeb会議と比べ、リモートデスクトップ系の導入は一筋縄には行かないところもあるでしょうが、NetSupportなら本当に数日で済みます。あと、ゲートウェイは弊社では社内に立てましたが、例えばAWS、Azureのようなクラウドや、ConoHaやさくらのようなVPSにも立てられます(但し、OSはWindowsであることが条件です)。
リモートデスクトップ導入がまだのお客様、ぜひともNetSupportもご検討いただければ幸いです。30日間無料で試用できます。詳しくはこちらをどうぞ。
■POLESTAR AutomationでIoT。やってみませんか?
さて、このコラムはPOLESTAR Automationのプロダクト専用サイト上にあるので、最後にPOLESTAR Automationにも触れておかなければなりません。
弊社ではコロナ禍の中、4月8日にIoT専用サイトを立ち上げました。とはいうものの、現時点では実質的にいわゆるティーザー(事前告知)サイトで、夏に発売する予定のAI搭載IoTプラットフォームのご紹介が主な目的ですが、リリースまで少し時間があります。
そこで今回、同プラットフォームのリリースに先駆け、既に多くのお客様にご愛用いただいているPOLESTAR Automationを、IoT向けに「POLESTAR Automation for IoT」として展開して行こうという話になりました。
POLESTAR AutomationのIoTでの活用については、以前からこのコラムで何度かご紹介してきた通りでして、特にV3になってからはエージェントレスもサポートしましたので、メモリやストレージに余裕のないIoTデバイスにコマンドを送ったり、データのやりとりをする上で便利になっています。
まずは、PoC(概念実証、評価)をご一緒させていただけるお客様を募集します。ご興味のある方は、まずはこちらのページをご覧いただければ幸いです。
もちろんTeamsを用いたWeb会議によるご説明にも、対応させていただきます。
以上、POLESTARの話はわずかになってしまいましたが、この連休中、連休明けまでとされていた緊急事態が、5月末まで延長と発表されました。オフィスに全員の顔が揃う日は、もう少し先になりそうですね。
とにかく今は、一日も早く感染の沈静化を願うばかりです。