「Slack」などにPOLESTAR Automationからのジョブメッセージを飛ばしてみる

2020年12月9日

ワイドテック プロダクト企画のYです。

皆様の職場では「ビジネスチャットツール」はお使いでしょうか?「コラボレーションツール」などと呼ばれることもありますが、より多くの方がパッとイメージできそうなのは前者だと思いますので、ここではビジネスチャットと呼ぶことにします。
文字によるチーム内コミュニケーション手段であるビジネスチャットツールは、以前からチームで開発などを行うIT系企業を中心に、メンバー間の連絡事項共有などに使われてきましたが、今年はコロナ禍でテレワークがニューノーマルになる中、日常業務の維持に有効な手段として、急速に広まった気がしています。

ビジネスチャットのほとんどはWebサービス、ないしはWeb技術基盤のアプリケーションとして提供されており、ほぼ例外なく、何らかの外部連携用APIを持っています。
つまりREST APIを持つPOLESTAR Automationとの連携も可能というわけで、個別ユーザーやグループ宛にPOLESTAR Automationのジョブからのメッセージを飛ばすという、ビジネスチャットらしい連携を図ってみるべく、早速いろいろ試してみました。
連携の作例は、弊社POLESTARチームで数百個ものジョブ開発やインテグレーションを担当してきた「ジョブの鬼才」ことW君に担当してもらいました。

■基本的な連携手順

REST APIを用いたビジネスチャットへのジョブ結果通知の連携設定の手順です。
同時に通常のメールへの通知を行うことも可能ですので、併せてご紹介します。

1. POLESTAR Automationの「クレデンシャル登録」画面で「NOTIFY_REST」を選択して必要な情報を登録します。

POLESTAR Automationの「クレデンシャル登録」画面で「NOTIFY_REST」を選択して必要な情報を登録します。

2. ジョブの「通知設定」タブを開き、RESTやメールの通知設定を行います。

「REST」のタブを開き、1.で登録したRESTのクレデンシャルを選択します。RESTには、1つのクレデンシャルのみ設定可能です。

ジョブの「通知設定」タブを開き、RESTやメールの通知設定を行います。

メール通知先には、複数のメールアドレスが設定できます。

メール通知先には、複数のメールアドレスが設定できます。

3. ジョブを実行してみて、連携対象のビジネスチャットやメールアドレスに通知が届いたことを確認します。

■TypeTalkと連携

実は、このコラムを書くきっかけになったのは「TypeTalk」というビジネスチャットです。
あるお客様からの「TypeTalkでPOLESTAR Automationのジョブ結果を見たい」という要望をいただくまで、不勉強ながら自分は寡聞にして知りませんでした。
調べてみると、クラウド型プロジェクト管理ツール「Backlog」で有名な福岡の企業、ヌーラボさんのサービスなのですね。Backlogは国内のIT企業、特に開発に携わられている方の間ではかなりの知名度と利用率のあるツールという認識ですが、TypeTalkはBacklogと共通のアカウントで使えて連携もできるので、併用すると便利そうです。

TypeTalkにAPI経由で飛ばしてみた、POLESTAR Automationからのジョブメッセージです。

TypeTalkにAPI経由で飛ばしてみた、POLESTAR Automationからのジョブメッセージです。

同時に、先に設定したメールアドレスにもこんな感じで通知が届きます。

同時に、先に設定したメールアドレスにもこんな感じで通知が届きます。

■Slackと連携

「Slack」はこの分野の代名詞的存在でしょう。ビジネスチャットだのコラボレーションだのというジャンル名ではなく、Slackというサービス名自体がカテゴリ扱いに近いです。
つい先日、Salesforce.comが開発元のSlack Technologiesを買収するという報道もあったばかりですね。日本円で3兆円近い277億ドルというディールだそうです。元はオンラインゲームの会社だったそうですが、現在はSlackだけですので、この買収金額はSlack自体の価値に対する評価というわけです。
数年前から、イケてるIT企業はみんなSlackで社内外とのコミュニケーションを取っているというイメージですが、コロナ禍を受けてのテレワーク実施を機会に、Web会議ツール「Zoom」とセットで導入したという話も、よく耳にします。

Slackにジョブメッセージを飛ばしてみると、こういう感じになります。

Slackにジョブメッセージを飛ばしてみると、こういう感じになります

■Microsoft Teamsと連携

「Microsoft Teams」は「Microsoft 365(Office 365)」の企業向けサブスクリプションに含まれている(追加で買う必要がない場合が多い)のと、SlackとZoomが1つに統合されたようなツールということもあってか、MSのサブスクを契約している企業を中心に、コロナ禍で急激に利用が伸びたビジネスチャットです。実は弊社でも、全社のテレワーク用コミュニケーション手段として採用したのは、こちらになります。

Teamsには、こんな風に飛んできます。

Teamsには、こんな風に飛んできます。

■工夫次第で広がるAPIの世界

POLESTAR Automationとお使いのビジネスチャットを連携させれば、点検、ファイル配布、監査、Windowsアップデートなど、自動実行されるようにスケジュールを仕込んでおいたジョブの結果が、POLESTAR AutomationのWebUIにログインするまでもなく、いつも開きっぱなしのビジネスチャットの画面上で確認できるようになり、とても便利です。

昨秋、POLESTAR Automation V3に初めてREST APIを搭載した当初は、Zabbix連携に特化したような内容だったのですが、V3.1に至るまでにさまざまな機能を搭載し、何とでも連携できる汎用性を備えた、本格的なAPIに成長しています。先日のJapan IT Week 秋でも、ZabbixだけでなくRedmineとも連携するデモを披露させていただきました。
引き続き、弊社でもいろいろなAPIとの連携を試してみたいと考えています。例えば、TypeTalkと連携できたということは、同じ基盤で運用されているBacklogとも連携できそうですしね。