POLESTAR Automation 評価版「仮想アプライアンス」リリース!

2019年7月24日

ワイドテックのYです。

POLESTAR Automationの良さを知っていただくには、まずは実際に触っていただくことから、と考え、以前から展示会への出展(3年連続年3回)、弊社セミナールームでの定期ハンズオンセミナー、昨年末から今春にかけてはクラウド版PoC環境や評価版の提供など、あの手この手でPOLESTAR Automationに実際に触れていただくための手段を提供してきました。
今回は、そんな取り組みの一環として新たに加わった、仮想マシンファイルのダウンロードとインポートだけでインストールが完了する「仮想アプライアンス(VA)」によるPOLESTAR Automation評価版誕生までのお話です。

■評価版がダウンロードされない…なぜだ!

この3月にリリースしたPOLESTAR Automationの評価版、正直な話をすると、期待されたほどダウンロードされていません。これまで原因をいろいろ追求してきましたが、「インストール対象となるハードウェアの要求条件が厳しい」「インストールに手間が掛かる」というのが一番の理由ではないか? という推測に至りました。
そこで、6月に入ってVPS(root権限の提供されるレンタルサーバー)へのインストール手順紹介や、動作条件の緩和などを矢継ぎ早に打ち出してきたのですが、それでもインストール件数は微増止まりです。
VPSを使えば、ハードウェアを別途用意することなく、月数百円で利用できるVPS上にPOLESTAR Automationをインストールしていただくことが可能です。しかし、インストール場所は容易に確保できても、点検テンプレートやサンプルジョブなど、プログラム本体のインストール後にインポートしなければならないファイルがあります。従来の評価版では、その作業に結構な手間を要していました。本体のインストールを上回る時間が必要だったかもしれません。
もっと簡単・気軽に、極限までインストール手順を簡素化できる手段はないか? と検討を重ねた結果、たどり着いたのが「仮想アプライアンス(Virtual Appliance)」でした。

■仮想アプライアンスとは?

「アプライアンス(appliance)」とは、英語では通常「家電製品」(主に冷蔵庫・洗濯機などの白物家電)を意味するhome applianceの略語として使われますが、ITの世界ではロードバランサー(負荷分散装置)、セキュリティ用途のファイアウォール、エンドポイントセキュリティ、IPS(侵入防止システム)、UTM(統合脅威管理)といった特定用途向けの機器を指します。「家電製品のごとく」スイッチオンですぐに動き出し、インストールなどの事前作業が最小限で済むことが由来でしょう。
実はこれらのアプライアンスの中身は、CPUとメモリやストレージ、ネットワークインターフェースなどを搭載したサーバー、またはPCそのものといえます。そして、先に挙げたアプライアンスの数々は、WindowsやLinuxなどのOS上でアプリケーションとしても提供されているものばかりです。
つまり、特定用途のアプリケーションが最初から組み込まれているコンピュータ機器、それがアプライアンスなのです。中にはファームウェアのカスタマイズが最小限で、ストレージを初期化してOSを入れ替えれば、サーバーとして使えてしまうようなものも存在します(もったいない話ですが)。
実は昨年、とあるセキュリティ向けアプライアンス製品の商品化検討を行ったことがありましたが、正にそういうハードウェアの上に構築された製品でした。

この「スイッチオンですぐ動き出す」ITハードウェアとしてのアプライアンスの思想を、仮想化環境に展開する形でソフトウェアの世界に引き戻したのが「仮想アプライアンス」です。
仮想アプライアンスは10数年前から存在していましたが、盛んになったのはここ数年、仮想マシンやパブリッククラウドなどの普及につれてのことでしょう。

■仮想アプライアンスができるまで

POLESTAR Automation評価版の仮想アプライアンスは、VMwareやVirtualBoxなどで利用できるOVF形式と、Windows ServerやWindows 10の上位バージョンで提供されるHyper-V(VHDX)形式の2種類を提供します。
仮想マシンの作成は、VMwareのESXi上で行いました。細かい作業はいろいろありますが、ざっくり言えばESXiにLinux(CentOS 7)の仮想マシンを構築し、そこに通常のやり方でPOLESTAR Automation評価版一式(点検・ジョブテンプレート一切を含む)をインストールしただけです。
OVFやHyper-Vのインポート手順については、一般的な方法で可能ですので、ここでの説明は割愛させていただきますが、ともかく仮想マシンとしてインポートして起動するだけで動き出しますので、インストール作業は本当に数分で終わってしまいます。
むしろ、仮想マシン(2形式とも各4GB程度)をダウンロードしたり、インポートしたりする時間の方がかかるかもしれません。このファイルサイズの大きさが、強いて言えば仮想アプライアンス方式の唯一の欠点といえるでしょうか。

今後は評価版に限らず、PoC版や製品版のPOLESTAR Automationも、オンプレミス向けの通常のインストール形式に加え、仮想アプライアンス方式でも提供します。
実は、過去に行われたPOLESTAR Automationの納品でも、作業時間が限られていて、期限ギリギリでなんとか終えられたような、冷や冷やものの案件がいくつかあったのですが、そのいくつかは今回の仮想アプライアンス構築手順の応用により、時間短縮が可能だったものでした。

■評価版仮想アプライアンス、今日から使えます!

POLESTAR Automation 評価版の仮想アプライアンスは、このコラムが掲載されるタイミングで提供を開始します。 とりあえずVMware Workstation PlayerやOracle VM VirtualBoxなどのOVF対応仮想化環境か、Windows 10 Proなどに標準搭載(要有効化)のHyper-Vがあれば、ダウンロード・インポートしてお使いいただけます。

さて、ITの世界での最新トレンドは、DockerやKubernetes(K8s)を筆頭とする「コンテナ化」です。コンテナ化技術は、運用のあり方そのものを変える可能性があると思います。
弊社でも、仮想化やクラウド、そしてコンテナ化といった新しい運用環境へのPOLESTAR Automationの対応を進めるべく取り組んでいるところです。手前味噌ですが、今回の仮想アプライアンス提供も、そうした試みから生まれた成果物のひとつでもあります。
仮想化やクラウド関連への取り組みは、POLESTARチームや社内にさまざまなノウハウを蓄積するのにも、非常に役に立っています。一部は開発元のNkia社にもフィードバックしています。

いずれコンテナ化関連で新しいネタをと考えていますが、いつになるかはわかりません。また改めて。
まずは、仮想アプライアンス化でインストールが簡単になったPOLESTAR Automation評価版、ぜひともこの機会にお試しいただければ幸いです。